年長組、年少組の各保育室は、檜、杉などの自然木をふんだんに使い、子ども達の健康に、また感受性にも良いものを選びました。
一方、年中組の橙色、黄色、青色の三色の園舎は、1970年~80年代の日本の現代建築界のスターの一人である、
宮脇 壇 氏 設計で、「ボックス・シリーズ」の作品です。
きのこ形の大胆な開口部、太陽光線をモティーフにした2階の屋根・・・。室内は全面リフォームし、パープルと黄緑を基調としたトーンを用いた、モダンなデザインです。
3つの園舎は各々、異なりますが、幼稚園教育は「環境を通して行う教育であり、幼児にとって環境は、そこで、感性を通して、存在の多様性を呼吸し、肌に触れて体験するものです。その意味で、幼児にはとても大切な世界なのだと言えます。
新園舎は、他の2棟と異なり、レトロ・モダンな建築を目指し、屋根の色彩、漆喰(しっくい)の壁、天井の梁、床材、左右の子どもの隠れ家の如き二つのアルコーブと、そこに配置された船出をイメージしたステンドグラスなどを、設計士の方と幾度も話し合い、完成しました。
また室内には、ヨーロッパのアンティークタイル、時計、フィギュアなど、小物も雰囲気をかもし出しています。
子ども達は、色のついた窓やステンドグラスが大好きです。小さいころから、美しいものに触れ、美的感受性を養い、大切に育むことは、大事なことであると考えています。